決勝前のウォームアップから万全ではなく、

フェデラーの応援一色だったセンターコートのムードが変わった。コート上の異変に気づいたからだ。

 第2セットの第3ゲームを終えたチリッチは、ベンチに戻ってタオルに顔をうずめた。大きな肩が震えていた。一世一代の舞台でチリッチは泣いていた。

http://msdf.jpn.org/userinfo.php?uid=1802 http://www.passerelle.or.jp/userinfo.php?uid=1671 準決勝から左足底のまめに痛みがあった。水ぶくれが破れ、左右に方向転換しようと踏ん張るたびに強い痛みが出た。準決勝を終えてから懸命に治療はしてきたが前日になって悪化。決勝前のウォームアップから万全ではなく、「難しい試合になる」と予期していたという。

 ただし涙の理由は痛みそのものではなかった。「この数カ月間全てを注いで準備を重ねてきた。自分のチームスタッフもそうだ。それなのにこんなに不運に見舞われるなんて」。自分を支えてくれたスタッフに対する申し訳ない思い、そしてもちろん悔しさがあった。「痛みに邪魔されて、戦術や自分のするべきことに集中しきれなかった。これほどの大舞台なのに、自分のベストのプレーができない。その気持ちを消化しきれなかった」

 http://whisper.vivian.jp/mt4.2/mt-cp.cgi?__mode=view&blog_id=1&id=103 http://www.travelog.jp/user/profile/mp_profile.php3?userid=rtuuerゲーム再開時、観客はスタンディングオベーションでチリッチの背中を押した。患部に負担がかからないようにとサーブ&ボレーにも打って出たが、不慣れなプレーはフェデラーの餌食になった。